【petit】佐和真中だらけ~彼とはじめての♡~ 王子編 シナリオ公開(4)
- 2017年03月27日
- petit
大変おまたせいたしました☆
佐和真中だらけ~彼とはじめての~ 第1位:王子 編のシナリオ公開を更新☆
シナリオを担当してくださった、正海春人先生が読みやすく、小説風に書き換えてくださってます!
王子が連れてきたのは王子の部屋。何度も出入りしているのに、冷たい牢獄の前に立たされているような気分だった。
「入って。…………入るんだ」
低く響く王子の声。
灯りもつけずに王子は私の背を押す。
逃げ場なんて与えない。背中に突き刺さる視線がそう訴えているようで、私は竦みそうな足を動かしてなんとか中に入った。
扉が閉まる音が絶望の始まりで、密室になった瞬間、王子は私を背後から抱きしめた。
「ねえ……さっきのあいつとはどういう関係? あんなに笑顔を見せて……俺にはいつも怯えた顔ばかりなのに……もしかして、あいつが好きなの?」
「…………」
恐怖で乾いた喉は、言葉を出させない。やっとの思いで、怪我を放っておけなかっただけだと伝えると、王子は怒りのような悲しみのような声音で私に言った。
「そんなの、他のメイドにさせればいいだろ……俺の気持ち、わかってるよね? ……好きなんだ」
王子の気持ちは察していた。私に執着する理由は分からなかったけど、向けてくれるものが好意からきていることは明らかだった。けれど私はそれに応えるわけにはいかないと思っていた。
「王子と私では釣り合いません。身分も違います」
「身分なんて関係ない! そんなもののために、君は俺を拒絶するのか? 俺が君を欲しいと言っても?」
「王子……」
「……本当に、好きなんだ。ただ、傍に居てほしいんだ……それも、駄目なのか?」
苦し気に響く声。どれだけ私のことを求めてくれていたのだろう。
王子のことは嫌いではなかった。けれど友情や恋情と言った特別な気持ちもなかった。ただ、国民に優しくて尊敬できる、私が仕えるべき主だという感情しかなかったのだ。そんな方を、一人の男性として見ることが出来るのか私は少し考えていた。
けれどその沈黙は王子に不安を与えてしまったようで――。
「……っ!」
私は力任せに壁に押し付けられた。
「許さない……絶対に……君は、俺のものだ……んっ……」
強引に塞がれた唇。長く続くその間に、王子は私の服を力任せに破った。
空いた胸元に王子が吸い付く。
「……!」
「っ、抵抗しても無駄だよ……! 俺に逆らったらどうなるか……わかるよね?」
王子は私を追い詰める。逃げられないように服を破り、言う通りにすれば悪いことはしないと優しく囁く。私には、もう頷く以外に返事をする術はなかった。
「わかり、ました……」
「……ふふっ、嬉しいよ。ありがとう。じゃあ君には特別な場所を見せてあげる」
王子はそう言うと、壁を数か所確認するように叩いた。壁を叩く音が変わると、王子は嬉しそうに私を手招いた――。
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※製作の都合上、収録内容は変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。
2017年3月24日発売予定
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○○だらけシリーズ
ドラマCD「佐和真中だらけ~彼とはじめての♡~」
出演:佐和真中
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