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【ブーケ】禁断情事:妻帯者と私 シナリオ公開(7)


お待たせいたしました!
ドラマCD「禁断情事:妻帯者と私」のシナリオ公開を更新です☆

今回も正海春人先生が読みやすく、小説風に書き換えてくださってますよ☆

通常版出演

杉崎和哉

亜美/スープカライJr/伴茶弐/六条太助/田 七朗

ステラワース限定版出演

杉崎和哉

亜美/スープカライJr

連動購入特典出演

杉崎和哉

伴茶弐/スープカライJr


Part.7「正論」

翌日、親友の瑞貴がやってきた。出勤までに時間が合えばこうしてお喋りをしに来てくれる。けれど今日は瑞樹の声が入ってこない。考えるのは昨夜のことばかりで、泰之のことが頭から離れなくなっていた。

「……昨日、アタシたちと別れた後、なんかあった?」

私の様子に気付いた瑞貴がお茶を淹れながら声をかけてきた。咄嗟に「何も!」と言ったけど、瑞貴を誤魔化すことはできない。

「何があったの?」
「……泰之がまた会いたいって」
「……何、それは皆でってこと?」
「……ううん」
「はあっ!? 泰之のやつ、何考えて……! あんたは断ったんでしょうね!?」

お茶のセッティングを済ませて瑞貴は私がいるリビングにやってくる。そこで最初は断ったと話すと瑞貴の眉間の皺が深くなった。

「最初は!? 最初はってなに!? まさか、その会いたいって言葉に絆されたんじゃ……」
「ち、違うよ……」
「じゃあなによ?」

絆されたと言えばそうなのかもしれない。けれどそれが理由じゃなかった。泰之が無理をしているのがわかって、放っておけなくなったのだ。

「……あんた、本気で言ってんの? 結婚生活があいつにとって幸せかって言ったら、そうじゃないかもしれないけど、あそこの夫婦に関わるのは……」
「でも……」
「でもじゃねえ! 同情で済む相手じゃないだろ」

瑞貴の語気が強くなる。本気で心配して怒ってくれている。だから私の「わかってる」という言葉は瑞樹に通用しなかった。

「いいや、わかってないね。あいつの奥さん……高宮秋穗はね、高宮家の一人娘で、欲しいものは人の心でも人生でもお構いなしに欲しがるモンスター女なんだよ」
「……言い過ぎだよ」
「言い過ぎじゃない。昨日は言わなかったけど、泰之の転職も結婚も、全部あの女が仕組んだ。あんただって、それ知ってるから泰之のこと心配してたんだろ?」

泰之の人生は泰之のものだ。周りがとやかく言うことではない。けれど順風満帆だったはずのあの人が、いつの間にか目標すら取り上げられてしまっていた。卒業後にもっと会っていたら、もっと皆とも会う機会があれば、何か変わっていたのだろうか。
心の中を見透かすような瞳で瑞貴は私を見た。

「……それとも、まだ泰之のこと好きなのか?」
「……っ」
「はあ……なるほどね。あんたが同情だけでそんな軽はずみなことするとは思ってなかったけど」
「……忘れたと、思ってたんだけど」
「忘れてねえじゃん。再会して、昨日の一件で再熱ってか?」
「……会うだけって言った」
「会うだけで、本当に止められるのか?」

瑞貴の言葉は私が昨日から何度も自問自答しているものだった。答えの出ない問が、何が答えか示しているような気がして、私は俯くことしかできなかった。


本日のシナリオ公開はここまで☆
次回の更新をお待ちください!

※製作上の都合等により、実際に収録される内容とは異なる場合があります。予めご了承ください。

2017年7月26日発売
禁断情事:妻帯者と私
出演:杉崎和哉 ほか
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