【ブーケ】禁断情事:ホストと私 ステラワース限定版 シナリオ公開(3)
- 2017年06月6日
- bouquet
お待たせいたしました!
ドラマCD「禁断情事:ホストと私」のシナリオ公開を更新です☆
今回も正海春人先生が読みやすく、小説風に書き換えてくださってますよ☆
通常版出演
皇帝/伊藤ヒロ/泥左衛門/飯田 進/横良 翔/船木ふな
金剛山寿一/小山田 樹/秦 弥助
ステラワース限定版出演
皇帝/船木ふな
連動購入特典出演
皇帝/伊藤ヒロ
Part.3「振り上げられる手、叩かれた頬」
代わりに出てくれと言われて、私は玄関を開けた。けれどそこに立っていたのは見覚えのある女性だった。
「桐生さんにお荷物でーす!」
「!」
「っていうか、皐月って桐生っていうんだねー。ねえ、そろそろ下の名前も……――!」
女性は、愛さんだった。私が正人くんじゃないと気づくとその形相も声色も変わる。
「ふん……皐月ってばまた遊んでるのね。私がちょっと遊びに来ないとすぐ連れ込むんだから。ああ、あんたはもう帰っていいわよ。皐月のことは私に任せて」
愛さんは私を無視して横をすり抜けた。当たり前のように正人くんの部屋に上がっていく。
「皐月ー?」
「あ、あの……」
「皐月ーいないのー? 皐月ってばー」
部屋を歩き回る愛さんの腕を思わず掴んだ。
「ちょ、ちょっと待って下さい!」
「――っ、触らないで!」
力強く振りほどかれて、思わず体がよろめいた。愛さんの表情は怒りで歪んでいて、我慢の限界だったのかまくし立てるように彼女は叫んだ。
「あんたなんなの!? 私は皐月にとって必要な存在なの! あんたは皐月の売り上げになんの貢献もしてないじゃない! いい加減わかったら? 自分はお金も美貌もない普通の地味な女なんだって! 皐月には釣り合わないんだって!」
「それは……」
言い返す言葉も見つからない。それだけ愛さんが言っていたことは本当のことだった。正人くんが私を想ってくれていることが、夢のようなことだと思うから。
「っとにムカつく! さっさと消えてよ!」
「――っ!」
手を振り上げる愛さんが見える。思わず目を瞑ったと同時に駆け寄る音がして――。
「――っ!」
乾いた音と、正人くんの歯を食いしばるような息が聞こえた。
「皐月!?」
「…………」
正人くんは庇うように私の前にいた。濡れて下りた髪の毛の隙間から、少しだけ赤くなった頬が見えた。正人くんは私を庇って、叩かれていた。
「ごめん! 大丈夫!?」
「……愛」
「えっ、な、何?」
「何で、ここに?」
「えっ……」
焦る愛さんに正人くんが静かに声をかけた。
「店でも言ったけど、家まで来られるのは迷惑なんだ。ちゃんと、説明したよね?」
「そ、そうだけど……皐月が店辞めるかもって聞いて……」
「そう……聞いたんだ」
「ね、ねえ、それって私とのこと真剣に考えてくれたからよね?」
「……ごめん」
短く呟いて、正人くんは私を抱き寄せた。そして私も初めて聞くことを愛さんに静かに話し始めた。
本日のシナリオ公開はここまで☆
続きはCDでお楽しみください!
※製作上の都合等により、実際に収録される内容とは異なる場合があります。予めご了承ください。
2017年5月31日発売
禁断情事:ホストと私
出演:皇帝 ほか
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