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【ブーケ】禁断情事:ホストと私 シナリオ公開(9)


お待たせいたしました!
ドラマCD「禁断情事:ホストと私」のシナリオ公開を更新です☆

今回も正海春人先生が読みやすく、小説風に書き換えてくださってますよ☆

通常版出演

皇帝/伊藤ヒロ/泥左衛門/飯田 進/横良 翔/船木ふな
金剛山寿一/小山田 樹/秦 弥助

ステラワース限定版出演

皇帝/船木ふな

連動購入特典出演

皇帝/伊藤ヒロ


Part.9「昔話」

どうしてそこまで想ってくれているのだろう。会わない期間は何年もあったのに。私が尋ねると桐生くんは昔話と会わない間の出来事を話してくれた。

「……昔のこと覚えてるか?」
「……うん」
「お前の目にどんな風に映ってたかわからねえけど……高三の時の俺は結構ひどかった。一言で言うなら、裏表ある奴」
「そうかな?」
「ああ。普段はクラスの中心で皆のこと引っ張って、馬鹿みたいに明るかっただろ。こんなんでも勉強はできたから委員長とかやったし。でも、目標にしてた法学部の模試判定はいつもCだった。笑ってたけど、余裕は全然ねえし、イライラしてた」

振り返ると確かに桐生くんには影があった。皆の前では決して見せなかったけど、たまに辛そうな表情をしているのは知っていたから。一緒に受験勉強をしようと誘ったのは丁度その頃だった。桐生くんは当時のことを振り返って微笑んだ。

「けど、気になりだしたのは結構すぐだったんだぜ。お前の頑張ってる姿は、なんつーか……俺に劣等感みたいなもんを植え付けてくれてさ………なんでそこまで頑張れるんだって思ってた」
「そう、だったんだ……」
「嫉妬して、イライラして、お前を目で追うようになって……いつの間にか……惹かれてた。
頑張って……諦めないお前に。気が付いたら好きで好きでたまらなくなってた……」

桐生くんの話しでは大学合格後は挫折を繰り返していたらしい。立ち上がる気力がなくなって、夢を諦めて、流されるまま夜の世界に入ったのだと。

「だからお前は俺にとってちょっと特別だったんだ。いつも目標に向かって全力で、キラキラしてたし……。今考えれば、そんなやつを忘れることなんてできるはずねえのにな……」

私は桐生くんの気持ちを聞きながら胸が締め付けられていた。そんな風に想ってくれていたのに、私は桐生くんが変わってしまったと一瞬でも考えてしまったから。
今私を抱きしめている桐生くんは、昔と何も変わらない。そんな人に気持ちをぶつけられたら、もう止めることは出来なかった。過去のことだと思っていた気持ちは今も色褪せることなく、動き出していた――。


本日のシナリオ公開はここまで☆
次回更新をお待ちください☆

※製作上の都合等により、実際に収録される内容とは異なる場合があります。予めご了承ください。



2017年5月31日発売
禁断情事:ホストと私
出演:皇帝 ほか
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