【ブーケ】禁断情事：先生と生徒　連動購入特典シナリオ公開（2）『卒業おめでとう』

8月発売のドラマCD「禁断情事：先生と生徒」、連動購入特典ＣＤのシナリオ公開を更新♪
連動購入特典ＣＤは、「お義兄ちゃんと義妹」＆「先生と生徒」編あわせて５０分超えの大ボリュームでお届けします！！

脚本を担当してくださった「正海春人」先生が小説風に書き換えて下さってますよ☆

先生と生徒キャスト

＜本編出演＞
杉原祐也：四ツ谷サイダー
谷口　明：絢瀬 零士
羽瀬冬一：背脂増々
真澄加奈：逢
滝本康介：常磐 周平

＜ステラワース限定版出演＞
杉原祐也：四ツ谷サイダー

＜連動購入特典出演＞
杉原祐也：四ツ谷サイダー
谷口　明：絢瀬 零士
羽瀬冬一：背脂増々
真澄加奈：逢

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Part.2『卒業おめでとう』

卒業式が終わって加奈ちゃんや羽瀬くん、谷口くんと一緒に門へ向かって歩いていた。皆が一つの節目を迎えてほっとしている中、私たちのグループからは涙交じりの声がしていた。

「うう……」

「卒業で泣くなよ……うざい。湿っぽい。お通夜っぽい」

卒業の感動（？）からなのか涙を流す谷口くんに加奈ちゃんが突っ込みを入れた。

「明は無事に卒業できたことに泣いてんでしょー。べつに感動ってわけじゃないじゃん」

「……聞いた!?　ひどくねえ！？　事実だけどひどくねえ！？」

「だから、事実なんだろ……」

２人のやり取りに呆れた声で言うのは羽瀬くん。卒業しても変わらない空気に笑みが零れた。
すると加奈ちゃんが私に近づいて、心配そうに呟いた。どうやら先生とのことを気にしてくれていたみたいだ。

「卒業したから聞くけど、マジだったんじゃないの？」

本当のことを言うべきだろうか。喉の奥にある言葉を声にするか考えていると羽瀬くんや谷口くんが、驚いたように校門の方を指さしていた。目を向けると先生が立っていて、その視線は真っすぐに私に注がれていた。

「杉原！？　なんであいつが……」

「ふうん……やっぱりそういうことか」

「……あー……そういうこと。つーか、やっぱりかー……あーあ……やられたわ」

加奈ちゃんと羽瀬くんは納得したように呟いていたけど、谷口くんは少しも疑ってはいなかったのだろう。混乱しながら２人に説明を求めている。

「そういうことってどういうこと!?」

「あとで説明してやるよ。ほら、お前はぼんやりしてないで、行けよ」

「今度話聞かせなよ！」

状況を理解している羽瀬くんと加奈ちゃんに背中を押されて、私は先生の元に向かった。逸る心が歩調を速めて、気が付けば慣れない草履で走っていた。

「ふっ……そんな格好で走ったら危ないよ」

「先生が見えたから……」

「そう……ありがとう。俺も、ずっと待ってた。君が卒業してこの門を出る時を……」

卒業式前にもこうして向き合っていたのに、今はその時とは違う。
先生と私を隔てるものは校門の境目だけ。これを飛び越えれば、本当にもう『学生』ではなくなる。
視線を絡ませるだけで胸に熱いものがこみ上げて、視界が滲みそうになりながら私はその一歩を踏み出した。

「……卒業、おめでとう」

「ありがとう、ございます……」

感謝の言葉は少し震えていた。先生は「今すぐ抱きしめたいところだけど……」と言って肩を竦めた。

「ほら……向こうから歩いてくるの、うちのゼミの子たちで、君のことを大事に思う友達でしょ？　だから、あと少しだけ良い大人でいようかな……」

先生が視線を向けた先にはさっき私の背を押してくれた友達の姿があった。

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今回の更新はここまで！
次回更新をお待ちください！

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