【ブーケ】禁断情事:先生と生徒 ステラワース限定版シナリオ公開(6)『運命の人』
- 2016年08月22日
- bouquet
8月発売のドラマCD「禁断情事:先生と生徒」、ステラワース限定版のシナリオ公開を更新♪
脚本を担当してくださった「正海春人」先生が小説風に書き換えて下さってますよ☆
先生と生徒キャスト
<本編出演>
杉原祐也:四ツ谷サイダー
谷口 明:絢瀬 零士
羽瀬冬一:背脂増々
真澄加奈:逢
滝本康介:常磐 周平
<ステラワース限定版出演>
杉原祐也:四ツ谷サイダー
<連動購入特典出演>
杉原祐也:四ツ谷サイダー
谷口 明:絢瀬 零士
羽瀬冬一:背脂増々
真澄加奈:逢
Part.6『運命の人』
久しぶりに大好きな人と肌を重ねて、今も大事に包んでくれている。この温もりを独り占めできるだけで、幸せが溢れて贅沢をしている気分になった。
「なんか、ほっとする……君とこうして抱き合ってると」
「……先生の体温気持ちいい」
思わずつぶやくと先生は同意するように頷いた。
「こんなふうにずっと抱きしめていたいと思った女の子に出会えたのは、本当にラッキーだ……」
「本当に?」
「うん、本当。俺の人生、捨てたもんじゃないなーって……」
「こうやって……君を抱きしめる度に実感するんだ。君は俺の運命の人だって……全てを投げ出しても欲しいって……守りたいって思う人……」
普段の先生からは想像できない言葉に少しだけ驚いた。「変かな?」と首を傾げた先生に私は小さく笑った。現実主義な人だと思っていたから。
「うーん……世の中の経済の流れを見てれば、たしかにリアリストにもなるけど……恋愛くらいは夢見てもいいと思うんだよね」
付き合ってからこういう話をすることは今までなくて、先生の恋愛観が気になった。じっと見つめるとその目元は細められて、優しい眼差しが返ってきた。
「君は、運命の人って信じる?」
今、目の前にいる人が私にとってのその人だ。ひとかけらの迷いもなく言えるから、私はそっと頷いた。すると先生は嬉しそうに微笑んで、耳元に唇を寄せた。
「ふっ……じゃあ俺はその相手になってるって思っていいんだ?」
「か、からかってます!?」
「まさか……ただ、すごく嬉しくて。君も同じように思ってくれてたことが……」
先生の言葉に胸の奥がきゅっと締め付けられた。それが何を意味するか、すぐにわかったから。
「人にはさ、運命の人が必ず存在するって俺は思ってる……けど、短い生の中でその人に出会えるかどうかは、運とタイミング……俺は、それに恵まれたんだ……」
でも、と先生は続けた。今の関係では私を幸せにすることができないと、先生は辛そうに表情を歪ませた。
たしかに人目を忍ぶという点だけでも『普通』とは違う。けれど先生と気持ちが重なっているなら、それだけで私の恋愛は幸せだと胸を張って言える。それを伝えると先生は僅かに目を見開いて、そしてすぐに笑みを浮かべた。
「ありがとう……でも、大人を甘やかすもんじゃないよ。君はもっと我が儘を言っていいんだ……」
先生の言葉に私は小さく首を傾げた。先生に我儘なんて思いつかないでいると先生は困ったような笑みで私を見つめていた。
今回の更新はここまで!
2016年8月24日発売予定
禁断情事:先生と生徒
出演:四ツ谷サイダー ほか
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