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【petit】土門熱だらけ~ちょっと大胆になって♡~ 人気第4位:犬 シナリオ公開(2)


おまたせいたしました☆

土門熱だらけ~ちょと大胆になって~ 第4位:犬 編のシナリオ公開を更新☆

シナリオを担当してくださった、正海春人先生が読みやすく、小説風に書き換えてくださってます!

 


Part.2『いつものスキンシップ』

目の前に現れた男の子がジョンだということをなんとか納得した後、いつも通り散歩に出た。しかし、どうしても犬と散歩に出ているという感覚は薄れてしまう。
何故ジョンがこの姿になったのかはわからないが、彼をジョンではないと、完全に否定することも出来なかった。
それだけ、ジョンの面影があるように見えたから――。

早朝の散歩から帰宅して、食事を終えると、ジョンは満足そうだった。食べるものも人間と同じで良いらしく、口に合ったのかご機嫌で、洗い物をしている私の傍にいる。

「ご飯美味しかった~! 人間のご飯はこんなにいろんな味がするんだね。オレ、これから人間のご飯でいいかもっ♪」
「そっか。でも身体に悪くないかな……」
「ご主人様。オレのこと心配してくれてるの?」
「当たり前でしょ」
「そっか……」

半信半疑ではあったものの、ジョンだと思うと身体のことはやはり気になる。塩分や糖分の摂り過ぎになっていたらと思うと、心配だった。
しかし、それよりも驚いたのはジョンの表情。泣きそうな、そして嬉しそうな笑みを私に向けていた。

「……どうしたの?」
「あのね、オレ、こんな姿になっちゃって前とは違うし、朝はご主人様、出てけって言ってたから……もうオレのこと嫌いになったのかなって……」
「そ、そんなわけないでしょ」
「ほんと?」
「……最初は勿論驚いたけど。でも、今はちゃんとジョンだってわかるし……」
「嬉しい。オレのこと、ジョンだって信じてくれるんだ!」
「…うん」
「ありがとう! ご主人様大好きっ!」
「ひゃっ!」

後ろからぎゅっと抱きしめられて、思わず鼓動が乱れた。
相手は飼っている子犬のはずなのに、心臓は目の前にいる男の子に反応するように音を立てている。

「もう! 洗い物ができないでしょ」

平静を装って言うが、ジョンは私が本当に困っているわけではないと見抜いている。甘えるように腕を絡ませて、更に密着してくる。

「いーじゃん! 今はそんなことよりオレと遊んでよ、ね?」

こうなるとジョンは引かない。いつも遊んでもらうまで、私の傍から決して離れないのだ。

「はあ……ちょっとだけだよ」
「うん! ちょっとでいい! やったぁ!」
「わっ!?」

更にきつく抱きしめられて、その力に驚いた。
それは普通の男の人と変わらない。やはり、ただ男性に抱きしめられているような感覚でしかなくて、鼓動が跳ねる。
それでもドキドキしている場合じゃない、と小さく頭を振って、私はジョンから少し離れた。

「じゃ、じゃああっち行こうか。ここじゃ遊べないから」
「うん! ベッド行こ!」

後ろを歩いていたジョンの足音が止まった。
振り向こうとした瞬間――。

「ご主人様ーーー!!」
「わっ!?」

激しくベッドが軋んだかと思うと、私はジョンを見上げる形でベッドに倒されていた。

「えへへ~♪ やっといっぱい甘えられるー!」
「……甘えたかったの?」
「そうだよお! だって今日は抱っこもしてもらってないし、撫でてもくれないし……」

不貞腐れたように訴えるジョンに、私は戸惑っていた。

「オレはいつもと同じなのに、ご主人様は何か変。ジョンだってわかってくれたんじゃないの?」
「それは……」
「ほら、この服だってご主人様が着せてくれたやつだよ」
「そういえば……」

よく見れば、服は全て私がジョンに着せてあげたものだ。
非現実的なことで全てを受け入れられずにいた部分があったが、ジョンの言動が一つ、また一つと私の疑念をクリアにしていく。

「人間になった時に一緒に大きくなってたんだ! 『ジョンはキレイな金色だから、白が似合うね』って言ってくれたでしょ?」
「……っ、たしかに言ったけど」

私しか知らない事実。
ジョンしか聞いていなかった言葉。
やっぱり目の前の男の子は、ジョンなのだ。

「オレ、すっごく嬉しかった。ちゃんと覚えてるよ」
「……そういえば、こういうの着せられるの嫌じゃなかった?」
「服? 全然ヤじゃないよ! ご主人様がオレのために選んでくれたんでしょ? いつも本当にありがとう」

無垢で眩しいほどの笑みに、胸の奥が温かくなる。

「オレ、ご主人様がだーい好き! だから今日は俺がー……」

天使のような笑顔が更に近づいて、そのまま腕を回されたかと思うと、ふわりと身体が浮いた。

「よい…しょっと……」

「ジョン……?」

ジョンは私を膝の上に抱き上げた。抱っこされて向かい合わせになると、互いの息を感じるほど近い。それなのに、ジョンはやっぱり無邪気だ。

「抱っこしてあげるね! 今は俺の方がおっきいし」
「そ、そういう問題じゃ……」
「よしよし。ご主人様、大好きだよ」

優しい手が私の頭をそっと撫でる。全身を包み込むように、抱きしめられて、その手はまるで癒すように私の身体を辿っていく。
誰かに撫でられることがこんなに心地良いものだと、随分忘れていた気がする。
思わず気が抜けていたその時――。

「?? あれ、ここ……なんか柔らかい……」

ジョンの手が私の胸に触れていた――。


犬編は、ポケット★ドラマCDにて限定配信です!

2017年9月27日発売予定
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出演:土門熱
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※製作上の都合により、収録内容は変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。

 

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