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Velvet Voice(ベルベットボイス)レーベルリリース一覧

【petit】佐和真中だらけ~彼とはじめての♡編~ 生徒編シナリオ公開(2)


大変おまたせいたしました☆

佐和真中だらけ~彼とはじめての~ 第3位:生徒 編のシナリオ公開を更新☆
シナリオを担当してくださった、正海春人先生が読みやすく、小説風に書き換えてくださってます!


【SAMPLE入り】優等生_トリミング済
旧校舎の地下。一番奥の空き教室に私は森口くんを呼んだ。ひと気がないから静かだし、同級生の目を気にせず、遅れた分を取り戻せるだろうという考えからだった。
補習をしないかと声をかけた時、あまり積極的な反応ではなかったから来てくれるかわからなかったけど、森口くんは待っていてくれた。
教室の中でも後方の席、そこで向かい合って座ると森口くんは少しだけ頬を赤らめた。緊張しているのかもしれない。私は勉強を始めながら森口くんに進路の話を振ってみた。畏まった形の面談ではきっと森口くんの本心は聞けないだろうから、気さくに、何気なく。

「進学はどっちでもいいんです、正直……」

返ってきた言葉に少しだけ驚いた。森口くんは進路で悩んでいるのだと思っていたから。それは特別気にしている様子でもなく、私の質問にただ当たり前に答えた感じだった。
森口くんが問題に向き合う間も他愛のない会話は続く。沈黙よりもこうして話している方が森口くんとの距離も縮められる気がした。結果的に今ここにある空気は穏やかだ。

「……先生はどうして先生になったんですか?」
「恥ずかしいけど、私も色々してきたし。それで先生に助けてもらったこともあったから」
「意外。先生って優等生じゃなかったんだ」
「そうね。先生の言うことを聞かなかったり、良くない態度を取ったりもしたわ」
「そうなんだ。ずっと真面目な人なんだと思ってました……」
「幻滅した?」

苦笑して尋ねると森口くんは首を左右に振った。幻滅なんてしないとも。生徒の素直な言葉に頬が緩む。そんな私のことを知ってか知らずか、森口くんは恥ずかしそうに続けた。

「むしろ先生も普通の人なんだって思って安心しました。なんかいつも優しいし、心配してくれるし、時々すごく可愛いし……」
「……っ」
「……女神みたいな人だって思ってたから」

照れながらも思っていることをきちんと伝えてくる森口くんに驚くと同時に、頬が熱くなっていく。けれど森口くんはそんな私を見て笑顔を見せてくれたから、それだけで十分だった。
森口くんの緊張が解けていくのがわかる。進路から始まった雑談だったけど、距離は縮まった気がした。


 

発売まであと少し!

楽しみにおまちください!!

※製作の都合上、収録内容は変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。

 

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2017年3月24日発売予定
あなたの1票で収録エピソードが決まる!
○○だらけシリーズ
ドラマCD「佐和真中だらけ~彼とはじめての♡~」
出演:佐和真中
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