【密カレ】隣人の彼とエレベーターの中で…… シナリオ公開(3)
- 2015年06月14日
- 密室に閉じ込められて、気になる彼にあんなコトやこんなコトをされちゃうシリーズ
ドラマCD「密室に閉じ込められて、気になる彼にあんなコトやこんなコトをされちゃうシリーズ:隣人の彼とエレベーターの中で……」シナリオ公開第3回です♪
今回も前回に引き続き、ドラマCDのシナリオを担当して下さった「Hayami」様が特別版として「小説風」に書いてくださいました~☆
お楽しみください♪
「雨が降ったから」
作:Hayami
非常ボタンもセンターに通じないエレベーターに閉じ込められ、俺たちは途方に暮れていた。
「まさか、人生でこんな体験をすることになるなんて、思わなかったなぁ……」
「そうですね……」
「……でも、閉じ込められたのがあなたとで良かったです」
「どうしてですか?」
彼女は不思議そうに俺を見る。
「全く知らない人とだったら、気まずいじゃないですか。でも、あなたとは仲が良いですし、会話にも困らないな、と思って」
「……」
「……って、すみません。仲が良いって俺が勝手に思ってるだけかもしれないのに……」
「そんなことないですよ!」
慌てて否定する彼女の姿が可愛くて、思わず、俺は笑みを零す。
「ふふっ……、良かったです、あなたもそう思っていてくれて……。あ、そう言えば、夕飯って食べました?」
「いえ……」
「俺もまだなんです。実は、差し入れでいっぱいドーナツをもらったので、残ってるのを夕飯にしようと思って、持って帰って来たんです。ちょうど二個あるので、もし良かったら、一緒に食べませんか?」
「いいんですか?」
「勿論です!」
俺はビニール袋からドーナツの箱を取り出すと、箱を開けた。
箱の中には、色とりどりのドーナツが入っている。何でも最近都内に出来たばかりの、人気有名店のドーナツらしい。
「どうぞ、召し上がって下さい」
「ありがとうございます」
彼女が箱からドーナツを取り出してから、俺も続けてドーナツを取り出した。
彼女はピンク色の(多分、ストロベリーの)チョコレートのついたドーナツを、俺はココナッツのついたドーナツを手にしていた。
「いただきます」
「いただきます」
俺たちは目を見合わせ、同時にそう言うと、ドーナツにかぶりついた。
上品な甘さが口いっぱいに広がる。
「甘いものお好きですか?」
「はい」
「良かったです」
ドーナツを勧めた手前、気になって俺は聞いたのだが、予想通りの返事でほっとした。
「俺も甘い物が好きなんですよ。実はこの間、トレンドを押さえておこうと思って、同僚と一緒にパンケーキを食べに行ったんです。でも、女性ばかりで気まずくて。ああいうところは、男同士で行くものじゃないですね」
「それなら、誘ってくださればいいのに」
「ホントですか!? じゃあ、今度行く時は付き合って下さいね。約束ですよ?」
予想外の彼女の言葉に俺は年甲斐もなくはしゃいでしまった。
シナリオ公開はここまで!
次回更新は【 6月19日 】を予定しています。お楽しみに♪
※製作上の都合等により、実際に収録される内容とは異なる場合があります。予めご了承ください。
2015年8月26日発売予定
密室に閉じ込められて、気になる彼にあんなコトやこんなコトをされちゃうシリーズ
隣人の彼とエレベーターの中で……
出演:ミノベサトル
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