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【密カレ】隣人の彼とエレベーターの中で…… シナリオ公開(3)

ドラマCD「密室に閉じ込められて、気になる彼にあんなコトやこんなコトをされちゃうシリーズ:隣人の彼とエレベーターの中で……」シナリオ公開第3回です♪

今回も前回に引き続き、ドラマCDのシナリオを担当して下さった「Hayami」様が特別版として「小説風」に書いてくださいました~☆

お楽しみください♪


「雨が降ったから」

作:Hayami

非常ボタンもセンターに通じないエレベーターに閉じ込められ、俺たちは途方に暮れていた。

「まさか、人生でこんな体験をすることになるなんて、思わなかったなぁ……」

「そうですね……」

「……でも、閉じ込められたのがあなたとで良かったです」

「どうしてですか?」

彼女は不思議そうに俺を見る。

「全く知らない人とだったら、気まずいじゃないですか。でも、あなたとは仲が良いですし、会話にも困らないな、と思って」

「……」

「……って、すみません。仲が良いって俺が勝手に思ってるだけかもしれないのに……」

「そんなことないですよ!」

慌てて否定する彼女の姿が可愛くて、思わず、俺は笑みを零す。

「ふふっ……、良かったです、あなたもそう思っていてくれて……。あ、そう言えば、夕飯って食べました?」

「いえ……」

「俺もまだなんです。実は、差し入れでいっぱいドーナツをもらったので、残ってるのを夕飯にしようと思って、持って帰って来たんです。ちょうど二個あるので、もし良かったら、一緒に食べませんか?」

「いいんですか?」

「勿論です!」

俺はビニール袋からドーナツの箱を取り出すと、箱を開けた。
箱の中には、色とりどりのドーナツが入っている。何でも最近都内に出来たばかりの、人気有名店のドーナツらしい。

「どうぞ、召し上がって下さい」

「ありがとうございます」

彼女が箱からドーナツを取り出してから、俺も続けてドーナツを取り出した。
彼女はピンク色の(多分、ストロベリーの)チョコレートのついたドーナツを、俺はココナッツのついたドーナツを手にしていた。

「いただきます」
「いただきます」

俺たちは目を見合わせ、同時にそう言うと、ドーナツにかぶりついた。
上品な甘さが口いっぱいに広がる。

「甘いものお好きですか?」

「はい」

「良かったです」

ドーナツを勧めた手前、気になって俺は聞いたのだが、予想通りの返事でほっとした。

「俺も甘い物が好きなんですよ。実はこの間、トレンドを押さえておこうと思って、同僚と一緒にパンケーキを食べに行ったんです。でも、女性ばかりで気まずくて。ああいうところは、男同士で行くものじゃないですね」

「それなら、誘ってくださればいいのに」

「ホントですか!? じゃあ、今度行く時は付き合って下さいね。約束ですよ?」

予想外の彼女の言葉に俺は年甲斐もなくはしゃいでしまった。


シナリオ公開はここまで!

次回更新は【 6月19日 】を予定しています。お楽しみに♪

※製作上の都合等により、実際に収録される内容とは異なる場合があります。予めご了承ください。

2015年8月26日発売予定
密室に閉じ込められて、気になる彼にあんなコトやこんなコトをされちゃうシリーズ
隣人の彼とエレベーターの中で……

出演:ミノベサトル
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