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【密カレ】隣人の彼とエレベーターの中で…… シナリオ公開(2)

ドラマCD「密室に閉じ込められて、気になる彼にあんなコトやこんなコトをされちゃうシリーズ:隣人の彼とエレベーターの中で……」シナリオ公開第2回です♪

今回も前回に引き続き、ドラマCDのシナリオを担当して下さった「Hayami」様が特別版として「小説風」に書いてくださいました~☆

お楽しみください♪


「雨が降ったから」

作:Hayami

駐車場からマンションのロータリーに続くドアを開けると、彼女を先に通し、続けて俺も中に入った。
エレベーターの前まで歩きながら、俺は自分が少し浮かれていることに気が付く。

彼女とこんなに長い時間を一緒に過ごすのは久しぶりだったからだ。

「明日はお休みですか?」

「はい」

「俺も休みなんです。今日は遅くなってしまいましたが、明日の朝はゆっくり眠れますね」

「そうですね」

彼女は控えめに微笑みながら答えた。

「どうぞ」

俺は到着したエレベーターのボタンを押しながら言う。

「ありがとうございます」

彼女は軽く会釈し、エレベーターに乗り込んだ。俺も続けて、エレベーターに乗り込む。
彼女はすでに行き先ボタンを押し、俺がエレベーターに乗り終えるまで開くボタンを押してくれていた。

「ああ、すみません。ありがとうございます」

「いえ……」

「このエレベーター、古くて、夜乗るのってちょっと怖くありませんか?」

「そうですね」

古びたエレベーターの上昇音が聞こえて、俺はそう口にした。

「昔、見たホラー映画の所為で、夜中に乗る度、お化けが出たらどうしようって、考えちゃうんですよ」

俺のそんな言葉の所為だろうか。
突然、不自然なタイミングでエレベーターが停まった。けれど、扉が開く気配は全くない。

「……あれ? 停まったのに開きませんね……」

俺は開ボタンを連打する。しかし、ドアは一向に開きそうになかった。

「ダメだ、開きません」

「そんな……」

「……故障……ですかね……?」

不安そうな表情を浮かべる彼女を安心させたくて、俺は微笑んでみせた。

「心配いりませんよ。非常ボタンを押せば、外に繋がるはずですから」

俺は非常ボタンを押したものの、なかなかセンターに繋がらない。
まさか……。
嫌な予感が脳裏を過る。
俺は溜め息をついて、彼女を見た。

「 ダメですね……。繋がらない……です」

「それじゃあ、どうしたら……」

不安げに俺を見上げる彼女ににこっと微笑むと、今度はドアを叩くことにした。

「すみません! どなたかいらっしゃいませんか!? 」

けれど、ドアの向こう側から返事はない。

「すみません!」

何度もドアを叩いたが、全く反応はなかった。

そりゃ、こんな時間だもんな……。

シャツの袖口から覗く腕時計が指し示す時間を見て、俺はドアを叩くのをやめた。

俺はもう一度非常ボタンを押してみる。しかし、何の応答もない。

「 繋がりませんね…………」

俺の言葉に彼女は落胆の色を見せた―――。


シナリオ公開はここまで!

発売までお楽しみに♪ 是非ゲットしてくださいね☆

※製作上の都合等により、実際に収録される内容とは異なる場合があります。予めご了承ください。

2015年8月26日発売予定
密室に閉じ込められて、気になる彼にあんなコトやこんなコトをされちゃうシリーズ
隣人の彼とエレベーターの中で……

出演:ミノベサトル
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