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【密カレ】隣人の彼とエレベーターの中で…… シナリオ公開(1)

いよいよ本日より、ドラマCD「密室に閉じ込められて、気になる彼にあんなコトやこんなコトをされちゃうシリーズ:隣人の彼とエレベーターの中で……」シナリオ公開開始です♪

そして、今回も前回に引き続き、ドラマCDのシナリオを担当して下さった「Hayami」様が特別版として「小説風」に書いてくださいました~☆

お楽しみください♪


「雨が降ったから」

作:Hayami

外は生憎の雨。
フロントガラスをしたたかに雨が叩く。
暗闇の中に規則的に並んだ街頭がぼうっとした灯りを灯し、車のヘッドライトに照らされた道路が濡れているのが見えた。
歩道を歩く人はまばらで、その後ろ姿をヘッドライトで照らしながら、俺の運転する車は前進する。

やっぱり、今日は車通勤にして正解だったな。

普段なら、電車で通勤しているものの、帰宅が終電を越えそうだったので、今日は車通勤を選んでいた。

結局、ギリギリ終電には間に合う時間に会社を出られたものの、雨がひどく、結果的に車通勤の方が良かったというわけだ。

ん……? あれは……。

駅のロータリーに見える女性の横顔に俺は驚いた。

俺が片思いをしている、マンションのお隣さんがそこに立っていたからだ。

彼女は傘を持っていないのか、屋根のあるところに立ち、恨めしそうに空を見上げている。
意を決したように、外に出ようとした彼女の前で車を止めると、助手席の窓を開けた。

「……!」

彼女は車が急に泊まり、窓が開いたのが不可解だったようで怪訝な顔をしている。

「あー、やはり、あなたでしたか。もしかして、傘持ってないんですか?」

少し白々しいかと思ったものの、俺は平静を装って言った。

「はい……」

彼女は少し驚いたように俺を見る。

「……良かったら、乗って行きませんか? 同じマンションですし、この雨の中、傘も差さずに歩いたら、風邪を引いてしまいますよ?」

「え、いいんですか?」

「当たり前じゃないですか。お隣さん同士、困った時は助け合わないと」

「すみません。ありがとうございます!」

彼女はほっとしたように頬を綻ばせた。

「今、鍵開けますね」

俺は車のドアの鍵をあけると、ドアを押し開けた。

「どうぞ」

「ありがとうございます」

彼女は笑顔でお礼を言うと、車に乗り込む。肩や髪についた雫がきらりと光る。

「シートベルトしました?」

発進前に俺が確かめると、彼女は言いづらそうに「まだ……」とだけ答えた。

「ちょっと、すみません」

俺はそう言うと、助手席に腕を伸ばし、シートベルトを引っ張った。

「この車、シートベルトを締めるのにちょっとコツがいるんです」

俺は助手席のシートベルトをバックルに入れながら言う。

「ありがとうございます」

「どういたしまして。では、行きましょうか」

俺はギアを入れると、車を発進させた。


シナリオ公開はここまで!

是非ゲットしてくださいね☆

※製作上の都合等により、実際に収録される内容とは異なる場合があります。予めご了承ください。

2015年8月26日発売予定
密室に閉じ込められて、気になる彼にあんなコトやこんなコトをされちゃうシリーズ
隣人の彼とエレベーターの中で……

出演:ミノベサトル
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