【淫魔】一途な誘惑・多情な誘惑 シナリオ公開（７）

柊三太さん出演ドラマＣＤ「淫魔：一途な誘惑・多情な誘惑」（9月28日発売予定）シナリオ公開を更新♪

 

寝室の暗闇には重く鈍い秒針の音が響く。
多情な淫魔は“あなた”の顔を覗き込んで、そこはかとない笑みをこぼした。

 

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「おやおや、無防備に眠ってるね……。起こしてしまうのがもったいないぐらいに、かわいい寝顔だ……。やっぱり俺の目に狂いはなかったな。それにこの精気……」

そう言って、多情な淫魔は胸いっぱい“あなた”の精気を吸い込む。

「たまらないね。この子はきっと今までの誰よりも、俺を満たしてくれるはずだ」

彼はベッドに手をつくと、更に近くで“あなた”の寝顔を覗き込んだ。
多情な淫魔が手をついた所為でベッドマットが少し沈み込んだが、“あなた”がそのことに気付く様子はない。

「さあ、目覚めのキスをしようか……」

多情な淫魔はぐっすりと眠る“あなた”の唇に自分の唇を重ねると、“あなた”の唇を割り、そのままゆっくりと “あなた”の口の中に舌を沈みこませた。
突然侵入してきた多情な淫魔の舌に“あなた”は睡眠を邪魔され、目を覚ます。
驚いたように“あなた”は彼を見遣った。

「おはよう、俺のキスで目覚めるなんて、君は俺のお姫様なのかな？」

瞬間的に危険を察知した“あなた”は、多情な淫魔から逃げようと上体を起こし、後ずさった。しかし、すぐにそれ以上は後ろに下がれないとわかる。

「ああ、逃げないで。怯える君も震える子猫のように可愛いけれど……どうせだったら、笑顔を見せて欲しいな」

多情な淫魔の優しい言葉にも“あなた”は警戒を解くことはなかった。

「あれ？　いきなりキスしたこと、怒ってるの？　言ったでしょ、あれはお姫様を眠りから覚ますためのキスだよ。ついでにちょこっと味見もさせてもらっちゃったけど……」

そう言って、多情な淫魔は“あなた”に近付くと、“あなた”の口元を指先でそっと拭った。
“あなた”は彼の指の感触の残る唇に無意識に手を持っていく。

「それとも、こういうお子様なキスの方が好みなのかな？」

多情な淫魔は“あなた”の頬にキスをして、にっこり微笑んだ。

「さっきのよりは……」

遠慮がちに言う“あなた”に対し、多情な淫魔はくすっと笑った。

「ふふ、そっか。君はとてもピュアな女の子みたいだね。恥じらうところがとても愛らしいよ。うん、やっぱり子猫みたいだ」

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多情な淫魔は満足げに微笑むと、“あなた”の髪にそっと触れた。

 

次回は、【　9月１日　】更新予定！

お楽しみに☆

※製作上の都合等により、実際に収録される内容とは異なる場合があります。予めご了承ください。

2016年9月28日発売予定
ドラマＣＤ「淫魔」
一途な誘惑・多情な誘惑
出演：柊三太
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