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【ブーケ】禁断情事:執事とお嬢様 シナリオ公開(13)


お待たせいたしました!
ドラマCD「禁断情事:執事とお嬢様」のシナリオ公開を更新です☆

今回も正海春人先生が読みやすく、小説風に書き換えてくださってますよ☆

通常版出演

平井達矢/TOSAKA/神月あおい/鞠男.net/笹崎こじろう

ステラワース限定版出演

平井達矢/TOSAKA

連動購入特典出演

平井達矢/TOSAKA/鞠男.net/笹崎こじろう


Part13「一夜限りの恋人」

一度火がつけば怖くはなかった。小林が求めてくれるならただ応えたかった。
男性との抱擁、軽いキスから深いキス、体に触れられること、そして男性と体を重ねるということ。一晩でたくさんの経験をしてしまった。思い返すと顔が熱くなるばかりだったけど、後悔はない。
私の体を心配する小林に、大丈夫だと笑いかける。ただ、幸せだった。
小林は安心すると急に真剣な表情で私に言った。

「お嬢様、私は一つ嘘をつきました」
「何?」
「以前、お嬢様に想う方が現れたら応援すると言いましたね。あれは本心ではありません。本当はそんな男、永遠に現れなければいいと思っていました」
「小林……」
「お嬢様の声もお嬢様の表情も、お嬢様の肌も……私だけが知っていればいいと思っていました」
「…………」

もう思い残すことはないと、婚約への決意も改めて固めようとしていた。そんな中で小林が白状した嘘に私の決意は揺らいでいた。

「驚かれましたか? 嘘つきで、独占欲が強い男で。ご入浴のお手伝いをしていた時、私は胸が掻き毟られるようでした。この肌に触れる男など現れなければいいと……」

小林が優しく肌に触れる。私だって小林以外にこんな風に触れられたくはない。叶うなら、小林だけを知っていたい。
小林は私が花沢さんと婚約をしたのだから、花沢さんのものだと何度も言い聞かせていたらしい。気持ちの方が膨れ上がり、私を見ることが辛かったとも話してくれた。

「だから、辞めるって言ったの?」
「そう、かもしれませんね……どんなことでもあなたのことを見つめられるなら、それで幸せだったのに、いつの間にか想いが狂暴化して……あなたを見たくなかった……逃げたかった……あなたのいない世界に行きたかった……」
「小林……」
「でももういいんです……勿論心は張り裂けそうなほど辛いですが、私が望むのはいつだってお嬢様の幸せなんです」

私の幸せは小林の傍にいることだ。けれど、それを口にしたらいけないというように、小林は私の唇にそっと人差し指を当てた。
結ばれない。それを小林はわかっている。涙が溢れてしまいそうなほど切なかった。それでも私は諦めが悪いから、小林にただ望んだ。今夜だけ、今だけは恋人でいて、と――。


本日のシナリオ公開はここまで☆
ぜひ!CDでおたのしみください☆

※製作上の都合等により、実際に収録される内容とは異なる場合があります。予めご了承ください。
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禁断情事:執事とお嬢様
出演:平井達矢 ほか
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