Velvet Vice

Velvet Voice(ベルベットボイス)レーベルリリース一覧

【ブーケ】禁断情事:お義兄ちゃんと義妹 連動購入特典シナリオ公開(3)『気づいていた』


7月発売のドラマCD「禁断情事:お義兄(にい)ちゃんと義妹(いもうと)」の連動購入特典のシナリオ公開を更新♪

脚本を担当してくださった「正海春人」先生が小説風に書き換えて下さってますよ☆

お義兄(にい)ちゃんと義妹(いもうと)キャスト

涼太  :佐和真中
小宮 充:八王子タカオ
神塚高司:椎名優
父   :お代官.様
母   :西野玖海


■シナリオ公開Part3『気づいていた』

足が震える。
私はお義兄ちゃんの横で、ただ両親の視線から逃れるように俯いていた。覚悟はできていたはずなのに、こうなってしまうとどう話していいのか、何をしたらいいのかわからない。
私は情けなくて、拳を握っていた。

父が私たちに座るように促した。いつも触れているリビングの椅子が、なんだか冷たく感じてしまう。

「母さんから事情は聞いた。お前たち、いったいいつから……」

「最初に言っておきたいんだけど、こうなったのは、全部俺の責任だから。俺が、限界で、こいつを……」

「……きっかけはわかった」

会話は驚くほど静かだ。両親が穏やかな気質だということも大きいのかもしれないけど、もっと怒鳴られたり、咎められたりすることも想像していた。それがなかった分、私も落ち着いて自分の気持ちを話せる。

お義兄ちゃんは経緯を説明して、そして深々と両親に頭を下げた。

「こうやって相談する前に、関係を持ったことは二人を裏切ったことだと思う。そのことに関しては、本当にごめん……」
「けど、この気持ちだけは誰にも否定させない。俺はずっとずっとこいつが……彼女が好きだった。だから将来も、一緒に生きていくって決めたんだ……」

私たちの覚悟など、両親からしてみれば小さなものかもしれない。一蹴されることも考えていたけど、話し終えると両親は小さく息を吐いただけだった。

両親の意見を聞くのは怖い。耳を塞ぎたくなるような気持ちになりながら、2人の言葉を待った。

けれど、返ってきたものは驚くほど拍子抜けするものだった。
――両親は、気づいていた。

「嘘、だろ……?」

さっきまで堂々と話していたお義兄ちゃんが僅かに狼狽した瞬間だった。私も気づかれていたという事実に驚いて、開いた口が塞がらずにいた。

「これでもお前たちより長く生きてる。お前たちの、互いに見る目を見れば……なあ」

「ええ……」

怒られることを、反対されることを予想していた私たちは、間の抜けた質問しかできなかった。怒らないのか、と。
怒るつもりなら最初から怒鳴られていただろうに、それしか言葉が出なかったのだ。

「怒るというか、不満だよな、母さん……」

「たしかに後ろめたいことかもしれないけど、黙ってそういう関係になるのは感心しないってこと。ここで生活する以上、私たちは家族なんだから……」

両親は困った顔でそう話した。
実際に血が繋がっていないことも大きいのかもしれないけど、うちの両親が子供の意見を尊重する人たちだということもあるのかもしれないけど、両親はそれ以上追及することはなかった。

「ふふっ……私たちもあなたたちが幸せになるなら、それでいいの。ただ一時の感情で動いて判断を間違ったら、お互いに傷つく……それから守るのも親の役目なの」

「何かあったらまた相談しなさい」

話を終えて、リビングを出る。お義兄ちゃんと私はまだ信じられない心地だったけど、互いに小さく微笑みあった。


今回の更新はここまで!
次回の更新は【 7月21日 】を予定しています!
お楽しみに☆

※製作上の都合等により、実際に収録される内容とは異なる場合があります。予めご了承ください。

商品紹介

【切り取り・SAMPLE入り】禁断ジャケ絵01

2016年7月27日発売予定
禁断情事:お義兄(にい)ちゃんと義妹(いもうと)
出演:佐和真中 ほか
ご予約はこちら
ステラワース限定版のご予約はこちら

お義兄ちゃんと義妹 Story

ある日、両親の旅行で義兄と2人きりで留守番をすることになった“あなた”。
2人きりで過ごせることを楽しみにする“あなた”だったが、義兄が深刻な様子で
親友の神塚に何かを相談しているのを目撃する。

2人きりの夜。食事の後、すぐに部屋に入ってしまう義兄。
一緒にいたい“あなた”は『一緒にアイスを食べよう』と部屋を訪ねるが、
しばらくすると義兄は神塚の家に行くと言い出す。
寂しそうな“あなた”を説得して出ていこうとするが……。

「俺の気持ちも知らないで……」
ついに抑えていた積年の想いを“あなた”にぶつける義兄。
押し倒された“あなた”は義兄の愛を知ることになる。

「本当にごめんな……」
“あなた”の耳元で聞こえてくるのは「謝罪」と狂おしいほどの「愛」の言葉だった――。

お義兄ちゃんと義妹 ステラワース限定版 Story

――「映画の続きと俺との続き、どっちがいい?」

想いが重なってから数日後。
朝寝坊する義兄の部屋に忍び込む”あなた”。
起こされた義兄は“あなた”と映画を見ようとするが、
部屋着姿に“あなた”に我慢できなくなる。
下には両親がいるが、義兄の行為はエスカレートして……。

「俺の声に弱いなんて嬉しいな……」
義兄に新しい弱点を見つけられて攻められる――。

連動購入特典 Story お義兄ちゃんと義妹Side

――「お前以外、考えられないから……」

ある日、両親の目を盗んで体を重ねていた2人。
義兄は“あなた”とこのまま秘密の関係で終わらせたくないと話す。
これから先も“あなた”と一緒にいるために、“あなた”を幸せにするために、
両親に打ち明ける決心をしたという義兄だったが……。

「決定的な場面見られてるんだから……言うことは一つだよ」
抱き合っている場面を見られてしまった義兄は選んだ行動は……。

LINEで送る
Pocket

Velvet Voice(ベルベットボイス)レーベルリリース一覧
ページのトップへ