【ブーケ】禁断情事:お義兄ちゃんと義妹 シナリオ公開(8)『なんでもない』
- 2016年06月5日
- bouquet
7月発売のドラマCD「禁断情事:お義兄(にい)ちゃんと義妹(いもうと)」のシナリオ公開を更新♪
脚本を担当してくださった「正海春人」先生が小説風に書き換えて下さってますよ☆
お義兄(にい)ちゃんと義妹(いもうと)キャスト
涼太 :佐和真中
小宮 充:八王子タカオ
神塚高司:椎名優
父 :お代官.様
母 :西野玖海
■シナリオ公開Part8『なんでもない』
「っ、やっぱり混んでるな……大丈夫?」
電車に乗り込むと人の波が押し寄せる。
ひとりで帰る時はただ押されるままだけど、今日は違う。
お義兄ちゃんは私の手を取って、すぐに開く扉とは反対側の扉に連れて来た。
背中には扉。周囲から守るようにお義兄ちゃんが私の前に立つ。
「こっち……お前は扉側の方がいい。小さいし潰されるだろ」
「小さいは余計……」
庇うように立ってくれたことが嬉しいのに、お義兄ちゃんはからかうように言った。
だから私も少しだけ不貞腐れて返す。
異性として意識しているから妹扱いに聞こえるそれが少しだけ辛くて、続く言葉は小さくなって電車の音にかき消された。
規則正しい電車の揺れがしばらく続いた。密度の高い車内はただひたすら静かだ。
感じるのは近くにいるお義兄ちゃんの静かな息遣い。
これ以上は踏み込んだらいけないとわかっていても、手を伸ばしたらいけないとわかっていても、鼓動だけは正直で胸が締め付けられた。
好きになってはいけない人だと言い聞かせるのは何度目だろう。
もう一度暗示をかけるように心の中で呟こうとしたのに、神様は意地悪だ。
急ブレーキの音と同時に、お義兄ちゃんとの距離がなくなった。
「……っ、悪い、押された……お前、潰れてない?」
「うん……」
「けど、ちょっとこの距離近すぎだな……嫌かもしれないけど、少し我慢してて」
我慢なんて……。
そう思ってしまったから、私はつい本心を漏らしていた。
「嫌じゃないよ……お義兄ちゃんだし」
『お義兄ちゃんだし』
かろうじて言えたのは、兄だから、という想いを隠す言葉だけだ。
「……っ、バカ……何、言ってるんだ……」
お義兄ちゃんは私を見ずにそう呟いた。笑われると思っていたのに――。
今回の更新はここまで!
次回の更新は【 6月12日 】を予定しています!
お楽しみに☆
※製作上の都合等により、実際に収録される内容とは異なる場合があります。予めご了承ください。
商品紹介
2016年7月27日発売予定
禁断情事:お義兄(にい)ちゃんと義妹(いもうと)
出演:佐和真中 ほか
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お義兄ちゃんと義妹 Story
ある日、両親の旅行で義兄と2人きりで留守番をすることになった“あなた”。
2人きりで過ごせることを楽しみにする“あなた”だったが、義兄が深刻な様子で
親友の神塚に何かを相談しているのを目撃する。
2人きりの夜。食事の後、すぐに部屋に入ってしまう義兄。
一緒にいたい“あなた”は『一緒にアイスを食べよう』と部屋を訪ねるが、
しばらくすると義兄は神塚の家に行くと言い出す。
寂しそうな“あなた”を説得して出ていこうとするが……。
「俺の気持ちも知らないで……」
ついに抑えていた積年の想いを“あなた”にぶつける義兄。
押し倒された“あなた”は義兄の愛を知ることになる。
「本当にごめんな……」
“あなた”の耳元で聞こえてくるのは「謝罪」と狂おしいほどの「愛」の言葉だった――。
お義兄ちゃんと義妹 ステラワース限定版 Story
――「映画の続きと俺との続き、どっちがいい?」
想いが重なってから数日後。
朝寝坊する義兄の部屋に忍び込む”あなた”。
起こされた義兄は“あなた”と映画を見ようとするが、
部屋着姿に“あなた”に我慢できなくなる。
下には両親がいるが、義兄の行為はエスカレートして……。
「俺の声に弱いなんて嬉しいな……」
義兄に新しい弱点を見つけられて攻められる――。
連動購入特典 Story お義兄ちゃんと義妹Side
――「お前以外、考えられないから……」
ある日、両親の目を盗んで体を重ねていた2人。
義兄は“あなた”とこのまま秘密の関係で終わらせたくないと話す。
これから先も“あなた”と一緒にいるために、“あなた”を幸せにするために、
両親に打ち明ける決心をしたという義兄だったが……。
「決定的な場面見られてるんだから……言うことは一つだよ」
抱き合っている場面を見られてしまった義兄は選んだ行動は……。