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【密カレ】隣人の彼とエレベーターの中で…… シナリオ公開(11)

ドラマCD「密室に閉じ込められて、気になる彼にあんなコトやこんなコトをされちゃうシリーズ:隣人の彼とエレベーターの中で……」シナリオ公開第11回です♪

今回も前回に引き続き、ドラマCDのシナリオを担当して下さった「Hayami」様が特別版として「小説風」に書いてくださいました~☆

お楽しみください♪

 


「止まらない想い」

作:Hayami

 「でも、こうやって、隣で食事を出来ることが本当に嬉しいです。ドアを開けて先に通してあげたり、お土産を持って行くと、笑顔でお礼を言ってくれるでしょう? その度にあなたの笑顔をもっと見たいなって思いました」

「そうだったんですか……? そんな風に思って下さってるなんて、全然気が付きませんでした」

彼女は食事の手を止めて、大きな瞳を何度もぱちくりとさせた。

「あっ、荷物が多くて困っているおばあさんを助けてあげたこと覚えてますか?」

「そんなこともありましたね……」

「あの時、あなたは荷物をいっぱい持っていたのに、助けようとしていて……。あの時も優しい人だなと思ったんです。でも、いっぱい荷物を持ったあなたは、よたよた歩いていて、見兼ねた俺が手を貸したんですよね」

「そうでしたね」

彼女も思い出したのか、にっこりと微笑む。

「よくよく考えると、何度も距離を縮めるチャンスはあったんですね」

「そうですね」

でも、なかなか勇気が出せなくて、自分から行動を起こすことが出来なかったんだよな……。
エレベーターのトラブルは予想外の出来事だったけど、結果的には良かったのかもしれないな……。

俺の脳裏にふとある夜のことが過ぎった。

「……そう言えば、覚えてますか? 満月の夜に『月が綺麗ですね』って話したこと」

「覚えてます」

「……えっ……? いや、まさか覚えてくれていると思いませんでした……」

「印象的でしたから」

「あの日は、仕事帰りに偶然マンションの入口で会ったんですよね。綺麗な満月が出ていて、『綺麗ですね』って俺が言ったら、あなたも『綺麗ですね』って答えてくれて」

「そうでしたね」

「でも、その後に、『満月は綺麗だけど、少し切なくなるんです』ってあなたに言われたんですよね。普段、笑顔のあなたがそんな風に思っているなんて、思わなくて驚いたんです」

「ふふ、そんなにことまで覚えらっしゃるんですね」

「俺が『同じこと思ってました』って言ったら、あなたが優しく微笑んでくれたのも印象的でした」

彼女は俺の告白に気恥ずかしそうにはにかむ。

「あなたと色々と関わっていくうちに、俺の心は気が付けば、あなたでいっぱいになっていたんです。俺は――あなたの人柄とその優しさを、好きになりました」

「……ありがとうございます」

「……あの……あなたとの初めてがあんな場所で……すみませんでした。その……あなたが可愛くて、気持ちを抑えられなかったんです……」

「気にしないで下さい」

「本当に……あなたは優しい人ですね」

彼女の優しさに俺はこの人をずっと大事にしたいと思った―――。


シナリオ公開はここまで!

発売まであと1か月ほど。お楽しみに♪

※製作上の都合等により、実際に収録される内容とは異なる場合があります。予めご了承ください。

2015年8月26日発売予定
密室に閉じ込められて、気になる彼にあんなコトやこんなコトをされちゃうシリーズ
隣人の彼とエレベーターの中で……

出演:ミノベサトル
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