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【わるまほ】第1弾:眠れる森の美女 シナリオ公開(2)

おとぎ話の「もしも」の結末を描くわるまほシリーズ、第1弾は『眠れる森の美女』。悪い魔女の呪いによって眠ってしまった姫を、王子がキスで目覚めさせる――そんなオリジナルの結末をアレンジしてお届けします。
当作品の魔法使いは、赤子の頃からあなたに仕える側近。兄代わりとしてあなたを見守り続けてきた彼には、ひた隠しにしてきた秘密が――……。

今回は、二人の関係にとって転機となる『婚姻』の話が持ち上がる場面を公開。魔法使いに、密かな恋心を抱いているあなたは突然の話に困惑し……?
CDでは「姫(あなた)」視点で物語が進行しますが、こちらでは特別に「魔法使い」視点を公開します。 ※台詞はCDと同じものになります。

▼▼▼

城の廊下。何かが角を曲がって来たと思ったら、そのまま突進するがごとくぶつかられた。
視線を下げると、それは見知った相手だった。

「っ…………、お前か。廊下は走るなって、いつも言って……」

小言のひとつでもと思ったのだが、何やら彼女の様子がおかしい。

「どうした、何かあったのか……?」

そう問いかけると彼女は狼狽えた様子で「父様が……」と言った。

「国王……? ああ、そういえば今朝何かお前に話があるって言ってたな」

途端に腕を掴まれ「聞いてよ」と、繰り返し体を揺すられた。
驚きつつも、手を押さえてなだめる。

「わ、かった、わかった。聞くから少し落ち着け。……そんなに慌てるような話だったのか?」

きっとまた外出許可を申し出て、即刻却下でもされたのだろう。
そう思っていたのに、彼女の口から出たのは思いがけない言葉だった。
「縁談が来てる」、と。

「…………は?」

言葉を失う俺に、彼女はもう一度大きな声で繰り返した。

「いや、聞こえてる。聞こえてはいるんだが……早く王妃になれとか言った翌日に、まさか本当に縁談の話が持ち上がるとは……。……相手はどこの王室なんだ?」

聞けば相手は隣国の王子だと言う。
昨日国王と王妃が二人で外出したのを思い出す。

「ああ、それで昨日二人揃って隣国へ行っていたのか……。確かに縁の深い国だな。今までこんな話一切持ち上がらなかったから、ここにきて急にと言うのは意外だが……相手としては妥当な……」

嫌だよと、彼女の言葉に遮られた。
強い力でまた腕を掴まれる。
通り掛かった給仕が心配そうにこちらを振り返ったのが見えた。

「っ、分かったから一旦落ち着け。廊下を通り掛かった奴が何事かと思うだろ。
はぁ……お前に縁談が来たこと、その相手が隣国の王子ということ、そしてお前がこの縁談に乗り気じゃないこと……とりあえずそこまでは分かった」

なだめるために現状を整理して聞かせると、彼女は「どうしたらいい」と涙目になって訴えてきて――……。

▲▲▲

シナリオの一部を抜粋してお届けしました。
今回のシナリオ公開はここまで!
次回更新もお楽しみに☆

※製作上の都合等により、実際に収録される内容とは異なる場合があります。予めご了承ください。

2015年3月25日発売予定
わるい魔法使いに姫が略奪されてしまいました
第1弾:眠れる森の美女編

出演:村上たつや
ご予約はこちら ステラワース限定版のご予約はこちら

2015年5月27日発売予定
わるい魔法使いに姫が略奪されてしまいました
第2弾:シンデレラ編

出演:櫻井真人
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2015年7月29日発売予定
わるい魔法使いに姫が略奪されてしまいました
第3弾:白雪姫編

出演:柊三太
ご予約はこちら ステラワース限定版のご予約はこちら

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